不妊治療基礎知識

男性不妊についての基礎知識(2)

今回は男性不妊の場合に、実際行われる検査について解説してまいります。

 

精子に関わる検査は精液検査と呼ばれ、女性に対して実施される検査と比較すると苦痛をほとんど伴いません。
その方法は至ってシンプルであり、下記のような手順で行います。

 
 

<方法>
2-7日の禁欲期間をおき、マスターベーションで精液を採取します。
病院で採取することが難しければ、自宅で採取した後に20-30℃にあたためながから1-2時間以内に病院へ持参します。

 
 

<主な検査項目>

 

・ 精子濃度
・ 運動数
・ 白血球数
・ 感染の有無
・ 精子奇形率

 
 

images-489

 
 

このような手順で行われた精液所見で異常がみられた場合、触診や血液検査などのより詳細な検査へと進みます。

 
 

その代表的な検査方法には、下記のようなものがあります。

 

● アクロビーズテスト
《検査方法》
この方法は、モノクローナル抗体が結合した特殊なビーズを使用します。ビーズは、先体反応を起こした精子に特異的に反応するという特長をもっています。

 

ビーズを精子と共に一定時間培養すると、ビーズと結合した精子は運動性をもつため、徐々にビーズ同士が集まってきます。
この様子を観察し、結合が良好であれば精子の受精能力が高いと判断します。

 
 

● 精子膨化試験
《検査方法》
精子を低浸透圧の液につけることで、精子の尻尾の部分にみられる膨化の程度を観察します。
試験後に精子尾部が膨化しているものほど細胞膜が正常で、精子機能が良好とされています。
この方法は、簡単かつ短時間で測定できることが特長です。

 

● 精子生存試験
《検査方法》
スイムアップさせた精子を24時間以上、培養器にて培養します。
その後、培養した精子の運動率を観察します。
36時間経って80%生存していれば、妊娠可能とされています。

 
 

精液所見は精液の採取の方法や、そのときの体調などにも左右されるので通常は2-3回検査を試み、総合的に診断することになります。

 
 

WEBはこちら⇒http://mimuro-cl.com/

 

Facebookはこちら⇒https://www.facebook.com/mimurocl

 
 

関連記事

  1. 不妊治療基礎知識

    男性不妊についての基礎知識(3)

    今回は、ART実施のために採取された精子の精製法について解説してまいり…

  2. 不妊治療基礎知識

    卵巣刺激についての基礎知識(1)

    今回は、ARTには欠かせない卵巣刺激について、詳しく解説してまいります…

  3. 不妊治療基礎知識

    ARTについての基礎知識(9)〜様々なリスクマネジメントについてのお話のつづき

    前回は主に培養室でのリスクマネジメントについて解説してまいりました。…

  4. 不妊治療基礎知識

    男性不妊についての基礎知識(5)

    今回も、引き続き精子の回収について解説してまいります。&nbs…

  5. 不妊治療基礎知識

    着床前診断についての基礎知識(3)

    従来、重い遺伝子疾患を抱えているが故に、同様の遺伝性疾児を出産する可能…

  6. 不妊治療基礎知識

    胚または配偶子移植についての基礎知識(2)

    前回は子宮頸管からカテーテルを挿入し、子宮腔内に胚を移植する経頸管的移…

  1. 男性不妊

    精索静脈瘤についてのお話
  2. 不妊治療

    高齢妊娠のリスクについてのお話
  3. 妊娠しやすいからだづくり

    ピックアップ障害についてのお話
  4. 検査関係

    卵管に関わる検査についてのお話
  5. 不妊治療基礎知識

    胚または配偶子移植についての基礎知識(2)
PAGE TOP