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子宮頚がんについて
子宮頸がんってどんな病気?

子宮は女性特有の臓器のひとつであり、その形は西洋なしに似ています。
主に、その子宮の下部に位置する入り口付近で発生するがんのことを「子宮頸がん」、対して子宮上部に位置する部分に発生するがんを「子宮体がん」と呼んでいます。

子宮頸がんは、近年の日本における女性特有のがんのうち、乳がんに次ぐ罹患率の高さとなっており、特に若年層において高くなっていることが特徴です。
この原因として、性行為開始年齢が低くなっていることが挙げられます。

子宮がんにかかる人のうち、7割は子宮頸がんであり、その数は年間約10,000人にものぼります。また、命を落としている人は年間で3,000人にもなり、こちらも若年層が多いことが特徴です。

子宮頸がんの原因ウイルスHPVとは?

子宮頸がんになる原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)であるとわかっています。これは非常にありふれたウイルスで、性行為や皮膚の接触などによって感染します。

HPVは100種類以上ありますが、主にHPV16型とHPV18型が検出されます。また、実際に子宮頸がんが発生した患者さんの実に9割以上からHPVが検出されることも知られております。

HPVは女性の約80%以上が感染を経験すると言われていますが、感染したら必ず子宮頸がんになるわけではなく、ほとんどの場合ウイルスは自然消滅するので子宮頸がんへと進展するのは僅かであり、長期にわたって持続感染することでがんになると考えられています。

また実際に発症するまでには、数年〜十数年以上の長い時間がかかるので、定期的な検診を受けることが子宮頸がんの予防においては最も重要となります。

子宮頸がんの症状について

前述したHPVに感染している期間が長ければ、がんへと進行する可能性のある細胞が増えていきます。これを「異形成」といい、軽いものであれば自然治癒する可能性もありますが、一部は子宮頸がんへと進行することになります。

子宮頸がんの恐ろしいところは、初期における自覚症状がほとんどなく、気づいた時にはすでに進行していることが多いことです。
そのため、定期的に婦人科での診察や集団検診等での早期発見が極めて重要となります。

下記のような症状にひとつでも当てはまる方は、医療機関を早めに受診するようにしましょう。

性交渉の時に出血を伴う。
茶褐色のおりものが増える。また、おりものに悪臭を伴う。
生理とは関係のない出血がみられる。
腰や下腹部の痛みを感じる。

子宮頸がんの治療について

子宮頸がんの治療では、その進行具合や患者さんの年齢、健康状態等に応じて治療法を選択していきます。

定期的に検査をすることで、初期がんまでの早い段階で発見することができれば、子宮を残す手術を行うことも可能です。

また、妊娠中に子宮頸がんが見つかった場合でも、早期発見または妊娠後期の場合は、治療を出産後まで延期する事もあります。

子宮頸がんの治療方法は大きく分けて、以下の3通りあります。

手術療法
放射線治療
抗がん剤による化学療法

手術療法のうち、代表的なものは次の通りです。

円錐切除術:異形成や初期の子宮頸がんに対する治療方法で、子宮を温存しながら、病変部分をレーザーやメス超音波メスなどで円錐状に切り取る手術のこと。
単純子宮全摘出術:初期の子宮頸がんに対して適用される手術であり、円錐切除術でも病変を切除しきれない場合や閉経後の患者さんに行われます。
準広汎子宮全摘出術及び広汎子宮全摘出術:子宮以外の周辺の臓器にがんが広がっている場合、子宮と一緒に周囲の靭帯組織、卵巣、膣の一部、リンパ節等を摘出します。場合によっては卵巣卵管も摘出します。

これらの手術は単独で行われるばかりではなく、術後に放射線治療や抗がん剤の投与が追加される事もあります。

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HPVでこんな病気も起きる

HPVとは、乳頭腫ウイルスというありふれたウイルスで100種類以上ありますが、ハイリスク型とローリスク型があり、子宮頸がんなどのがんを引き起こす原因となるものは主にハイリスク型の16型、18型とされております。

また、これらのウイルスは子宮頸がんだけではなく、咽頭、喉頭、口腔がんや膣がんなどの発生にも関与しているとされています。

子宮頸がんを発症するハイリスク型とは別に、ローリスク型の6型や11型は外陰部や膣などに発生する良性のイボである尖圭(せんけい)コンジローマの主な原因となります。

この尖圭コンジローマは、妊娠中の方が罹患して出産時に母子感染を起こすと、その子どもが再発性呼吸器乳頭腫症(RRP)となることがあります。

子宮頸がん検診とは?

子宮頸がん検診は、20歳以上の女性に対して2年に1度の検診が推奨されています。

その検診方法としては、膣内の子宮の入り口部分の表面の細胞をこすり取り、細胞を調べることになります。

痛みを感じにくい部分になるため、細胞を採取する際には痛みをあまり感じませんが、細胞採取に際して器具を挿入する際に違和感などを感じる事があります。

子宮頸がん検診は、その費用の一部を自治体が負担したり、勤務先の健康診断で安価で受けられる事が多く、短時間で終わる検査ですので定期的な受診をお勧めします。

子宮頸がん検診の流れ

子宮頸がん検診では、まず子宮の入り口の細胞を採取する「子宮頸部細胞診」や問診などを行うことになります。

検診の流れは次の通りです。

1. 問診を行います。
 

ここでは、生理周期や初潮の年齢、妊娠・出産の有無や生理の状況、そして既往歴、家族歴などを問診します。
生理周期を記録していれば、それも持参しましょう。

2. 検診をします。
 

子宮頸部を目で確認し、子宮頸部の状態を観察します。
また、内診も行い、子宮や子宮頸部の状態などを確認します。
このとき、服装は診察を受けやすいスカートなどの服装をお勧めします。

3. 細胞診を行います。
  綿棒やブラシなどを用いて膣内へ挿入し、子宮頸部の細胞を採取します。
すぐに終わり、痛みはほとんど感じません。
4. 検診の内容によっては内診を行い、子宮や卵巣の大きさをチェックします。

検査はこれで終了です。
結果判定までには1〜2週間程度かかりますので、判定を待ちましょう。

世界での子宮頸がん検診受診率

欧米においては乳がんや子宮頸がん検診の受診率が70-80%であるのに対して日本では30%程度しかありません。これは、OECD(経済協力開発機構)加盟国30カ国の中で最低レベルになります。また、子宮頸がんの発症年齢開始時期である20歳代においては11%とさらに低くなっているのも特徴です。

対してヨーロッパなどで受診率が高くなっている理由として、国策として検診が広く行われている事が挙げられます。また、米国では任意の検診であることが多いのですが、入学や就職の際に必要な場合も多く、婦人科系の検診受診率は高くなっています。

従って、欧米においては早期発見、早期治療が行われているため、罹患率が高いにも係らず死亡率は減少していますが、日本においては罹患率及び死亡率ともに特に若年層において上昇傾向にあるのが現状です。

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