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低AMHの症例において、どのようなパラメーターが治療結果やキャンセルに影響を及ぼすのかを調べた論文

AMHレベルが極めて低値を示したとしても、治療の中止を勧めることはできませんが、患者にはキャンセルや予後の予測因子に関して適切なカウンセリングを提供しなければなりません。

Prognostic indicators of assisted Reproduction technology outcomes of cycles with ultralow serum antimullerian hormone:a multivariate analysis of over 5,000 autologous cycles from the Society for Assisted Reproductive Technology Clinic Outcome Reporting System database for 2012-2013
David B.Seifer,Oded Tal,Ethan Wantman,Preeti Edul,Valerie L.Baker
Fertil Steril.2016 Feb;105(2):385-393,e3
【文献番号】r02200 (低卵巣反応、卵巣予備能、加齢、予測因子、AMH)

AMHが0.16ng/mi以下という極めて低値な症例において、どのような治療結果が得られるかを調査した。また、どのようなパラメーターがキャンセルの確率にかかわっているのか、また結果にもかかわってくるのかに関する調査も行った。5,087周期(7.3%)が新鮮胚移植周期、243周期(1.5%)が凍結融解胚移植周期であった。

AMHレベルが正常の群と年齢を一致させ、これらの患者の結果を比較した。主要評価項目はキャンセル率、採卵数、胚の数、移植胚数および凍結融解胚の数、さらに臨床的妊娠率、生児出産率および多胎分娩率とした。

開始周期あたりの総キャンセル率は新鮮卵周期においては54%であった。これらの中の38.6%は採卵の前にキャンセルとなり、3.3%は採卵の時点で卵子は得られなかった。全ての採卵周期の中で50.7%は3個以下の採卵数に留まり、25.1%は移植胚が得られなかった。

生児出産率は開始周期あたり9.5%であった。年齢を一致させ、正常AMH周期と比較し、超低AMH周期群においては採卵前にキャンセルとなる割合は5倍超上昇し、周期あたりの生児出産は2分の1未満と低下し、胚凍結に至る割合は45分の1に低下するという結果が得られた。

 

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