不妊治療基礎知識

ARTについての基礎知識(7)〜胚培養時に使用する機器についてのお話

前回は、培養する際の環境についてお伝えしましたが、実際に胚の操作や培養液を調整する際には、クリーンベンチを使用することになります。

 

 

クリーンベンチとは、埃や雑菌の混入を防ぎながら、無菌状態で作業する為の装置です。

 

 

その使用方法は、次の通りです。

 

  1. 使用前に、70%エチルアルコールで内部を消毒し、殺菌灯を点灯しておく。
  2. 使用時には殺菌灯を消し、電源を入れて準備を行う。
  3. 操作終了後には再度、内部を70%エチルアルコールで消毒し、各種スイッチを切り、最後に殺菌灯のスイッチをいれておく。

 

 

 

また、ここで使用する際の注意点をいくつか挙げておきます。

 

・  空気循環の乱れや埃が溜まることを防ぐため、クリーンベンチ内のものは必要最小限に留めておく。

・  クリーンベンチ内の洗浄度をより良くするため、作業開始30分前にはファンをつけておくと良い。

・  殺菌灯からは強力な紫外線が出ているので、使用開始時には点灯を避ける。

・  使用前後に70%エチルアルコールで消毒。使用しない時は殺菌灯を点灯しておく。

・  空気の吹き出す方向にも注意して、物の配置を決める。

・  クリーンベンチ内に物を持ち込む際には、注意する必要がある。

 

 

 

画像

 

 

 

また、クリーンベンチ以外にも胚培養には欠かせない機器が数多くあります。

 

 

採卵から胚移植まで全ての過程において使用することになる顕微鏡、そして受精の成功を左右するとっても過言ではない培養液の品質管理は、pH測定装置を用いて測定することになります。

 

 

 

 

必ず、使用する機器については一覧表を作成し、点検や管理者についての情報を記載します。

また、記載だけにとどまらず、維持管理や作動状況についての点検完了や修正処置の記録も併せて保管しておく必要があります。

 

 

なお、JISTART実施規程では重要な機器以外にも、必要な機器が故障した際に適切な対応ができるよう準備することとされています。

 

具体的には、そのバックアップ用の機器を用意することなどが挙げられ、いずれにしてもその治療成績に影響を及ぼさないよう、予め準備することが重要となります。

 

 

 

 

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