妊娠が成立するまでには、排卵後に精子と卵子が出会って受精し、その受精卵が胚分割を経て着床するまでの過程が必要となります。
今回は、そのうち着床に焦点をあててご紹介してまいります。
排卵後に受精した胚は、個人差がありながらも成長をしながら胚盤胞になり、その後、子宮内での浮遊期間を設けます。
一方、子宮は胚を迎える準備をするわけですが、いざ着床を迎えるときには“Implntation Window(着床の窓)”が開いていなければなりません。
* Implntation Window(着床の窓)
子宮内膜はいつでも胚を受け入れるわけではなく、受容する最適な期間が決まっています。
いくら質のよい胚であっても、Implntation Windowが閉まっている場合は着床できません。
不妊治療における体外受精では、このImplntation Windowの時期を見極めることが成功へと導く重要な鍵になります。
<着床までの流れ>
1.受精した胚は、卵管の中で細胞分裂を繰り返しながら子宮へと運ばれていきます。
2.胚分割は受精後5日目まで行われて胚盤胞となった後、子宮内腔を浮遊します。
3.胚が浮遊している間、子宮内膜はホルモンの働きで厚みを増し、最適な状態へと整えられると同時に、子宮内膜と胚が各種ホルモンを通じてクロス・トーク(対話)をして着床のベストタイミングを見極めます。
4.胚が子宮内膜に埋没して着床が完了するのは、排卵後12-13日後になります。
着床ができる期間は決まっており、自然妊娠の場合は3-4日と言われています。
しかし、不妊症の方はこの期間が短い傾向が見られ、年齢を重ねるほどさらに短くなっていきます。
ヒトの染色体は変異が起きやすく、異常が生じる頻度は精子で2%程度、卵子で20%、着床前の胚で20%ほどだと言われています。
また、仮に正常胚であっても、Implatation Windowが開く時期に着床しなければ妊娠は成立しませんので、まさに妊娠成立は奇跡の連続だと言えるのではないでしょうか。
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