不妊治療基礎知識

男性不妊についての基礎知識(4)

これまで、精子にかかわる各種検査や精子の精製についてご紹介してまいりました。
しかし、精液中に精子が確認できないような場合、例えば無精子症や射精障害を抱えているケースでは、通常の方法での精子回収が難しくなります。

 

そのため、直接、精巣上体や精巣から精子を取り出すための手術が必要となります。

 

術式は精子を採取する場所や、精子をつくる機能の状態によっても変わってきます。今回は、そのような手術の中でも精巣上体から精子を採取するものについて詳しく解説してまいります。

 

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<精巣上体から精子を取り出す方法>

 

閉塞性無精子症のうち造精機能(精子をつくる機能)に問題がなく、勃起障害や精子再建術が困難な場合、適応となります。

 

● MESA(精巣上体精子吸引術)

 

麻酔をしてから陰嚢皮膚、精巣上体皮膜を切開します。
その後、精巣上体を陰嚢の外へ取り出し、精巣上体管からピペットやカテーテルを穿刺して精子がいる内容液ごと吸引します。

 

非閉塞性無精子症の場合では不適であることに加え、精巣自体から精子を採取する術式のほうが簡単であるため、現在では実施頻度が低くなっています。

 

● PESA(経皮的精巣上体精子吸引術)

 

局所麻酔後に陰嚢皮膚から精巣上体に直接、針を刺して精子がいる内容液を吸引します。
陰嚢を切らずに外来手術として行うことができるため、侵襲性が低い術式ですが、精子が確認できない場合は数回穿刺することがあります。
かかる費用は、MESAより少なくて済みます。

 

PESAでの精子回収率は60-70%であり、そのうち良質なものは20-30%とMESAよりも少なくなります。一方、妊娠率は高い傾向にあるため、精巣上体から精子を回収する方法としてはよく用いられています。

 

* 閉塞性無精子症
  造精機能があるにも関わらず、出てくる過程で詰まり精子が精液中に含まれてない状態

 

* 非閉塞性無精子症
  造精機能が限りなく低下しているために精液中に精子が含まれない状態

 

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