鶏卵ほどの大きさの子宮は、上部2/3を占める子宮体部と、その下に位置し膣へつながっている子宮頚管に分けることができます。どちらの部位においても、ポリープができることがあります。
このうち、子宮内膜にできたポリープを子宮内膜ポリープ、子宮頚管にできたものを子宮頸管ポリープと呼んでいます。殆どが良性ですが、非常に低い確率で悪性の場合もあります。
悪性でなくとも、子宮内膜ポリープの場合は受精卵の着床を妨げ、不妊の原因となってしまうこともあるのです。
●病態
子宮内膜または子宮頚管の粘膜組織が増殖し、きのこのような突起になったものをポリープと呼びます。小さなものでは数ミリですが、大きくなると10センチほどまで成長することもあります。
●症状
子宮内膜ポリープの場合は自覚症状に乏しく、検診や不妊に際して行われる検査で発見されるケースが多く見受けられます。
子宮頚管ポリープも自覚症状がないことが多いのですが、性行為やスポーツによる出血がみられることもあります。
●原因
どちらの場合もはっきりとした原因は解明されていませんが、子宮内膜ポリープについてはエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量増加が関係しているといわれています。また、エストロゲン自体の分泌がそれほど多くなかったとしても、それに対する感受性が高ければ同じようにポリープの成長を促進させることになります。
子宮頚管ポリープについても原因はわかっていませんが、ホルモン分泌の乱れなどで生じた炎症が影響しているのではないかとされています。
●治療
経過観察で様子をみることもありますが、薬での除去や自然治癒は期待できません。従って、不妊に影響を及ぼしていると思われる場合や出血を繰り返す場合は、手術によって切除します。
手術はメスを先端に取り付けた子宮鏡を膣から挿入し、そのままポリープを切除します。日帰りで行うことができますので、入院の必要はありません。
切除したポリープは病理検査を行い、良性・悪性の確認をします。
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