男性不妊

精索静脈瘤についてのお話

精索静脈瘤については、以前こちらで簡単に触れさせていただきました。
精巣と精子についての基礎知識(2)〜精子形成のお話

 

この疾患は、男性の不妊症の約4割にみられるにも関わらず、自覚症状がないため多くの方は気づかないまま過ごされているようです。日常生活に支障をきたさなければ、当然の結果なのかもしれません。
今回は、そんな気づきにくい精索静脈瘤について解説してまいります。

 
 

●精索静脈瘤はなぜ起こるのか?
通常、心臓から送り出された血液は全身を巡って再び心臓へと戻っていきます。
精巣にたどり着く血液も例外ではなく、精索の中にある動脈を通って精巣へと達し、静脈を通って心臓のある上方へと流れます。
この静脈には弁があり逆流を防止しているのですが、なんらかの不具合が生じているために弁の機能が十分に働かず逆流してしまい、血液が陰嚢にある静脈に溜まってしまうため、精索静脈瘤が引き起こされてしまうのです。

 
 

精巣を含む陰嚢は体外に存在していますが、これは精巣が体温よりも若干低い温度のほうが活動しやすいためです。
しかし、精索静脈瘤になると体温を保った血液が溜まっていくため、精巣の温度が上昇するので鈍い働きしかできなくなってしまいます。
そのため、精巣機能に支障をきたし、造精機能や精子の質にも影響を及ぼします。

 
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では、精索静脈瘤と診断された場合はどのような治療が行われるのでしょうか。
重度であったり痛みを強く感じる場合、そして男性不妊の原因だと考えられる場合は手術をすることで、精液所見の改善がみられることが多々あります。

 

●精索静脈瘤の手術法とは?
大きく分けて、精巣静脈を縛り血液の逆流を防ぐ方法と、精巣静脈にコイルをつめて血液の流れを止める方法があります。

 

前者の場合はさらに、太ももの付け根、鼠蹊部にある静脈を縛る精索静脈高位結紮術と、腹部を切開してお腹の中にある静脈を縛る精索静脈低位結紮術に分類することができます。

 

このうち、一番最後にご紹介した精索静脈低位結紮術は、治療成績が良く、静脈の縛り残しや動脈を巻き込んで縛ることが少ないため、好んで選択されている治療法だといえます。

 
 

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