体外受精について

体外受精とは

体外受精In Vitro Fertilization,略してIVFと言われる事が多い)は、精子と卵子を採り出し、体外で受精させて得られた受精卵(胚)を子宮に戻す方法。受精し分裂した卵(胚)を子宮内に移植することを含めて体外受精・胚移植(IVF-ET)といいます。

当初は試験管で受精させたということで試験管ベビーと言われた時期もありました。
この技術は1978年にイギリスで最初に成功し、女の子(ルイーズブラウン)が生まれた。日本では1983年に東北大学の鈴木雅州先生らが成功して以来、約20万人が生まれたと言われています。

どういう時に選択(適用)されるのか?

高齢の不妊症の方・両側卵管閉塞例・男性不妊症・各種治療にて妊娠に至らない原因不明不妊などの方に行われています。

具体的な適応は、両側卵管閉塞例はもちろん、精子が1,000万以下・人工授精5回以上不成功の方・各種不妊治療で1年以上妊娠しない方などです。

通常は精子を自然受精させますが、乏精子症など精子側の受精障害がある場合には顕微授精(多くの場合卵細胞質内精子注入法:ICSI)を行います。

卵子を包む透明帯に問題が有り孵化しにくいときは、アシステッドハッチングと呼ばれる技術で着床の手助けをする事もあります。人間本来の自然な妊娠率は周期あたり平均15%前後ですが、IVF-ETの場合25%程となります。

体外受精のメリット・デメリット

体外受精というと大変な手術のような感じがしますが、今は技術も進歩し、痛みはほとんどなく、今や多くの方がこの方法で赤ちゃんを授かるようになってきました。

体外受精のメリットは卵子と精子が出会い、胚が育つところまでをショートカットするので、その部分に問題がある人にとっては妊娠に近づくチャンスとなるところです。

具体的に言うと卵管に問題がある場合や精子の数が少なくてなかなか卵子までたどり着けない場合は有効です。

逆にデメリットとしては、受精の部分に問題がなく、他の要因、例えば子宮内膜環境の問題に対しては解決法とならない部分です。

また、経済的にも自由診療ですので費用負担が大きいところはデメリットになるかと思います。

よって、当院では身体の状態を見て、上記のメリット・デメリットよくお話をした上で体外受精に進むかどうかを話し合います。

体外受精の流れ

体外受精の流れは大まかに下記のようになります。

  1. 排卵誘発

    身体の状態や月経周期排卵の有無などを考慮し、その人に合った排卵誘発を行います。

  2. 採卵

    膣から超音波で卵胞を見ながら、細長い採卵針で卵胞を穿刺し、卵子を含んだ卵胞液を吸引します。

  3. 採精

    旦那さまの精液を採取してもらいます。
    採卵の当日にご自宅もしくはクリニックのメンズルーム(採精室)にて採取していただきます。
    なお、ご主人様が出張などでなかなかご都合がつかない場合は事前に精子を凍結して採卵当日に融解して使用することもできます。

  4. 受精・培養

    培養容器内で卵子と精子をあわせ、受精させます。
    受精した卵子(胚)を培養し、移植に適した状態に成長させます。

  5. 胚移植

    原則として、採卵後2~3日目に正常発育胚を子宮腔内へ移植します。
    移植胚数を多くすれば妊娠率は増加しますが、それと同時に多胎妊娠の発生率も上昇します。

    母児に多くの問題を引き起こす多胎妊娠をできる限りさけるため日本産科婦人科学会の会告に基づき、移植胚数は原則として1個としています。移植操作では痛みはありません。

  6. 妊娠判定

    血液検査にて判定する場合と、尿にて判定する場合があります。
    より正確にわかる血液検査が最近では多く行われています。

  7. 凍結

    採卵時に余剰胚がある場合は「凍結」して、今後の治療で活かすことができます。


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