着床前遺伝学的検査(PGT:preimplantation genetic testing)とは、体外受精で得られた胚の一部の細胞を採取して、染色体や遺伝子を調べる検査です。
当院は、令和2年11月10日に日本産科婦人科学会より
「反復体外受精・胚移植(ART)不成功例、習慣流産例(反復流産を含む)、染色体構造異常例を対象とした着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)の有用性に関する多施設共同研究」の研究分担施設として承認されました。
着床前胚染色体異数性検査=PGT-A(aneuplody)は、着床前診断の一つで、受精卵=胚の染色体数を調べ、正常な胚を子宮に移植し、流産を減少させ、採卵当たりの妊娠率を高めることを目標としています。
現在、PGT-Aがどの程度妊娠率を改善し、流産率を減少することができるのかという臨床研究が日本産科婦人科学会主導で承認された多数の施設で始まりました。
対象は以下の3つに当てはまる方です。
- 体外受精―胚移植を行うも直近の胚移植で2回以上連続して反復不成功の方
- 過去の妊娠で臨床的流産を2回以上反復した方
- 染色体構造異常(転座、逆位、重複など)をお持ちの方
ただし、日本産科婦人科学会が別に定める除外項目に該当する場合は参加いただけません。
また、PGT-Aは臨床研究によって行われるため、ご希望されても意に添えない場合もあります。